焦っていた。

青ざめるくらい焦りまくっていた。


「運転手さん急いで下さい!6時24分の新幹線に乗らなくてはならんのですっ!」


午前6時。

飛び乗ったタクシーの運転手に必死の形相でそう伝えた。





“同僚チアキちゃん北アデビュー山行”




誕生日プレゼントとして1年越しで計画した山行。

なんと目覚めたのは5時40分だった。Σ(゚Д゚;

まさかの寝坊でおじゃんにしてるバヤイではないのである。



運転手さんのお陰でなんと6時15分東京駅着。(早っ!)

無事、長野行き始発新幹線に乗る事ができた。




マジ、シャレにならん。。。。_| ̄|○




その後は時刻表通り長野駅に8時5分着。

アルピコ交通のバスに乗り換え9時30分、白馬八方予到着。

インフォメーションセンターでゴンドラとリフト券を購入し

いざ、ゴンドラアダム駅へ。
IMG_3057ゴンドラアダム駅






ここからはゴンドラとリフトを乗り継ぎ、一気に標高1830mまで。
IMG_3059
あっという間に八方池山荘に到着。
IMG_3060八方池山荘


時間が遅い事もあって、登山客というよりは

散策に訪れた観光客でごった返している。







八方池山荘のポストに登山届を投函していざ出発。
IMG_3061




 
とは言うものの、老若男女、大勢の人で全くペースが上がらない。

やっとの事で第2ケルンに到着。

抜けるような青空。人が多い事意外は最高のロケーション。
IMG_3063







八方池まで蟻の行列のごとく人の列が続いているのが見える。
IMG_3064







12時ちょうど。

八方池の周りは観光客で賑わっているので立ち寄らず

人を避けたところでお昼ご飯にしよう。
IMG_3067


穏やかに水をたたえる八方池の向こう側に迫力ある不帰ノ嶮。

約半年振りの光景。

時折吹く風は涼しく乾いていて、少し秋を思わせる。

あー、やっと戻って来れた。




感慨に耽っている先で

この雄大な光景を写真に収めているチアキちゃん。
IMG_3070

あまり多くを語らないが、楽しんでくれているかなぁ?





さてさて、あまりのんびりもしてられないので

お昼ごはんの支度にとりかかる。
IMG_3073

この景色の中だと、ただのバーナーとコッヘルさえ

絵になるから不思議だw







この日のお昼はオムライスカレー。(詳細は山メシ編にて)
IMG_3077




ごはんが出来上がったら、やっぱりコレやっておかないとねーw

本日一発目のかんぱーい(*´∀`)♪ 
IMG_3072






サクッと30分程でお昼ごはんを済ませ更に先へ。



八方池を過ぎると観光客も減り、

人が疎らになった登山道を進み唐松岳を目指す。





八方池の先に突如として現れるダケカンバの樹林帯に突入。

これは八方尾根特有の植生の逆転現象。
IMG_3081リサイズ


すこし暑いくらいだったこの日は木陰の中を歩くのも気持ち良い。

そして、ここからはチアキちゃんが前を行く。

いつもレナの後ろを歩くチアキちゃん。

人の後ろにくっついて何も考えずに歩いているんじゃつまらない。

ってな訳で自分で足場をよく見て、どのルートを歩くか自分で考える。

そんな楽しみをひとつ味わってもらった。

 




登山道の周りは秋の様相。

ハクサンジャジン? 容姿が可愛らしい。
IMG_3084ハクサンシャジン
あちこちに沢山群生していました。


お宅はどちらさま? 緑のグラデーションが美しい
IMG_3087どちらさま?


タテヤマウツボグサ
IMG_3089タテヤマウツボグサ

クルマユリ
IMG_3094クルマユリ






そろそろ雪渓が見えてきた。
IMG_3096





 暑さとダラダラと続く登りでペースの上がらないチアキちゃん。

扇雪渓で休憩しよう。
IMG_3103

扇雪渓には小学生十数名のパーティーが休憩中。

雪を手に取り、お互いの背中に入れ合ってふざけいているのが楽しそう。

みんな元気!(´∀`*)





ちょっとしんどそうだね。大丈夫かな?
IMG_3107

もう少しで丸山ケルンだ。がんばれ!




さあ、ここからが真骨頂だ!

お盆の中日のせいなのか、登山道は思ったほど人も多くない。

青い空と白い雲。
IMG_3119


レナのテンションが徐々に上がり始めてきた。ムハムハ(*´д`*)



そして瑞々しい緑に覆われた斜面にはお花がいっぱい!
IMG_3114

はぁーーーーー(´▽`*) なんて気持ち良いんだ。

永遠にここを歩いていたいとさえ思える。





しかし、、、

チアキちゃんにはお花を愛でる余裕が無いようで。。。(´・ω・`)

オヂサン(レナ)はお花摘み(撮影)に勤しみますw





ハクサンボウフウ?(自信なし)
IMG_3118ハクサンホウボウ?


コイワカガミ
IMG_3113コイワカガミ


コバイケイソウ
IMG_3120コバイケイソウ リサイズ


ママハハコ
IMG_3121ヤマハハコ








そしてお花畑を過ぎると・・・・・・

丸山ケルンに到着! 一気に視界が開けた。
IMG_3122

ここでテンションMAX↑↑↑↑↑(*゚∀゚*)

マジヤバイッっす。この景色。




あの稜線を昨年は縦走したんだなぁ。。。(遠い目)




振り返ると・・・成長する入道雲はもう目の高さ。
IMG_3126

あまりにも気持ち良すぎるから、大休止。ノ(´д`*) 






右手には白馬三山が。手が届きそう。だいぶ登って来たね。
IMG_3124





左手にはすっかりガスの晴れた五竜岳。
IMG_3127

その向こうには双耳峰の鹿島槍がチラリズムで誘惑するw

あー、鹿島槍も縦走したいなー。。。なんて思いがフツフツと湧いてくる。





何度見ても飽きることの無い景色。

何時間でもこうしてたい。

なんならここにテント張っちゃってもいいくらい。

(テント張っちゃダメです。決められた場所にしかテントは張れません。

つーか、小屋泊だからテント持ってないし。。。)





この素晴らしさ、チアキちゃんの心には届いたかな。。。






いつも単独行で、カメラマンがいないので

カッコつけた写真をチアキちゃんに撮ってもらうw
IMG_3123






しばし休憩した後、再び唐松岳山荘目指して出発。
IMG_3147


こんなに天気が良いなら五竜まで縦走しちゃおっか?

(ムリムリムリムリムリムリーーーーーーーっ!(´д`) とチアキちゃんwww)






丸山ケルンから唐松岳山荘までは約30分。

稜線を色々な種類の花達が彩る。

そんな訳でオヂサンは再びお花の撮影で忙しいw



ミヤマリンドウかな?
IMG_3129ミヤマリンドウ


ウサギギク
IMG_3132ウサギギク


アオノツガザクラ
IMG_3157アオノツガザクラ


チングルマ 
「ねえ、ねえ、ねえ」ってみんな一斉にこっちを向いて話しかけてるみたいw
IMG_3159チングルマ


道の脇を縁取る様ににチングルマの列が。 なんとも愛らしい。
IMG_3149道の淵に咲く












「チアキちゃんって高所恐怖症だっけ?」

「いや、大丈夫だけど?」




そっか、そりゃ良かった。
IMG_3154


左側が切れ落ちたこの木道が心配だった。

なん無くアッサリ通過。



山荘が見えてきた。
IMG_3163



15時、唐松岳山荘到着ーヽ(´ー`)ノ ほぼCT通り。
IMG_3166

お疲れちゃーん。 


オヂサンは受付で宿泊の手続き。

なんせチアキちゃんへの誕生日プレゼントだからねぇ。


この日はそこそこの混み具合。

受付のお嬢さんに食堂にすぐ行ける本館を勧められる。(追加800円)

が、北館の方が空いているとの事なので北館に決定。
IMG_3168


北館も建替えからさほど経っていない(平成17年完成)ので素晴らしくキレイ。

にわかに木の香りもしたような、しないような。。。w


ちなみに本館は平成21年に建替え完成。
IMG_3185唐松岳山荘




部屋は蚕棚で一区画4畳。カーテンも付いていて、更にコンセントも併設。

この日はこの部屋を女性5人で使用する事となりました。
IMG_3180



基本的に自炊室はありませんが、小さなコンロ使用場所が本館に設けられてます。
IMG_3184



食堂も明るくてキレイ。
IMG_3182



キレットへ行く方の為にヘルメットも貸し出し中。
IMG_3186




さてさて、

ザックを降ろしたら、受付正面の売店で早速生ビールをゲット。(生ビール800円)
IMG_3169
(お土産に買おうと思っていた手ぬぐいは売り切れ(TдT) )



山荘入口の前のベンチを陣取り、まずは・・・・・

かんぱーい!(*´∀`)♪ (2回目の)
IMG_3172


ぷっはーーーーーーーーーーー(*´д`*)

うまーーーーーーーー!たまらんですばいっ!



  
 
夕飯まで2時間弱。宴の開始!

まずは、缶つまシリーズの「エリンギとマッシュルームのアヒージョ」
IMG_3171


いつもはキノコを持参してアヒージョを作るレナだが

これは既に完成形。超ー便利!




バーナーであっためて。。。
IMG_3173


つーか、風が強くて全然温まらないじゃん。。。_| ̄|○ 

そうこうしてる内に生ビールが無くなっちまった。

そんな時の為に、節約の為に下界から缶ビールを2缶背負ってきたので

すかさず2杯目いただきまーす♪



アヒージョをつまんでる間に2品目。

オリーブ、うずらの燻製、ソーセージのピンチョス。(詳細は山メシ編で)
IMG_3176

(あえて言うが“串焼き”ではない。シャレオツなピンチョスであるw)





さらに3品目。

ハムと燻製チーズのピンチョス。 しつこい様だがピンチョスである。
(こちらも山メシ編で)
IMG_3178




あ、とっくにビールなんか飲み干しちゃって、

これまた下界から背負ってきたワインに突入www
IMG_3179





外気温もだいぶ下がって来たが、胃袋はワインでホカホカ。

お隣に座って食事をしている親子三世代の方達と

軽~く交流もしちゃったりして、

ピンチョスなんかも子供達におすそ分けしてみたり。。。

とっても楽しい宴は程無く終了。

 
 



この日の夕飯は焼き魚。
IMG_3183




山荘についてからずっとガスっていた。

晩御飯を食べている時も食堂の窓から見える景色は真っ白。

夕飯を済ませ、歯を磨きながら窓の外を眺めると。。。。

なんと夕日に染まる剱岳が!!!( ゚Д゚)


口の中に歯ブラシをつっこんだまま

「チアキちゃん凄いよ!窓の外の景色が凄いよ!」

思わず言葉にすると

そこらへんにいた皆さんも一気に窓の外を眺め、いそいそと外に出始めた。

チアキちゃんと慌てて外に出て夕日に染まる剱岳を眺める。

IMG_3209

静かに一日の終わりを告げる群青の空。

剱岳のシルエットの上には上弦の三日月。



なんて贅沢な景色、時間。(TДT)
 


「寒いから中、入ってるね」

と言い残し戻っていったチアキちゃんをほったらかして

1時間も夕焼けショーを堪能してしまった。



完全に日が落ち、身体も冷えたのでいったん退散。

2、3時間ほど眠り、再び22時過ぎに起き上がる。

何故なら雲ひとつ無い今晩はきっと満点の星が見えるに違いないから。

そして、2日後にピークを迎えるペルセウス座流星群。

きっと流星も沢山見れるだろう。




外に出ると、息を飲むほどの満天の星空。

頭上を天の川が横たわる。

あまりの美しさに言葉が出ない。

北島康介風に言えば 「なんも言えねぇ」 だな。



唐松岳と星空をコンデジで撮ってみた。
IMG_3216
ISO感度800に上げ、シャッタースピードをMAXの15秒に設定。

うーむ。。。厳しいものがある。。。(´ヘ`;)




↓一応天の川。 じぇんじぇんダメッすね。_| ̄|○ 
IMG_3217




気がついたら1時間も星空を眺めていた。

そして約1時間の間に見た流星は12個。



美しい景色を堪能した1日目の夜は更けていく。









稜線で歩きながら聞いたのはこのアルバム

美しき生命 【通常盤】
コールドプレイ
EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
2008-06-18





剱岳のシルエットと三日月を眺めながら聞いたのはこの曲
スターズ【スペシャル・エディション】
シンプリー・レッド
ワーナーミュージック・ジャパン
2010-09-01





ビール、ワインのお供にうってつけ
国分 K&K 缶つまベジタパス エリンギとマッシュルームのアヒージョ 65g缶(SS2号) 1セット(6缶)
国分 K&K 缶つまベジタパス エリンギとマッシュルームのアヒージョ 65g缶(SS2号) 1セット(6缶)


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