「赤城の山も今宵かぎり・・・」は国定忠治
初上州のお山、黒檜山へ
最高気温が10度を上回る日が増え
春はもうすぐそこ
年明けから患った雪山病は、悪化するばかりで
雪が溶けてしまう前に山へ行かねばと心はそわそわ
週末の天気予報は晴天
ならば日帰りでサクッと行ける関東近郊の雪山に行きたい
選んだのは赤城山
赤城山とは複数の山の総称で
中央にカルデラ湖である大沼を囲む八つの山を指している
今回はその中でも最高峰の黒檜山に白羽の矢を立てた
CT4時間(無雪期)程度でお気軽日帰り雪山ハイクにはもってこい
JRの普通列車を乗り継ぐはずだったが
電車を1本逃してしまい大宮~高崎間のみ新幹線利用
前橋駅から赤城山行きの直行バスに乗る
3,000円で乗り降り自由なフリーパスを購入すると
この日から開始されたというタオルのプレゼントを頂いた
帰りの温泉で使えそうだな♪ なんてちょっと喜んでいた矢先の車内の会話
一緒に乗り合わせた乗客3人組
「おっ!タオル貰った!」
「首から掛けて歩けるね」
運転手
「それ、今日から配布なんですけど、さっき開けてみたら
首から掛けられるほどの長さは無いんですよー
ちょっと微妙なタオルなんですw」
マジかwww(;´∀`)
車内爆笑
そんな和やかな雰囲気でバスは大沼を目指して走り
赤城神社の一之鳥居をくぐり抜ける
1時間程で大沼のほとりの“おのこ駐車場”に到着
分厚い氷に覆われた大沼の氷上にはワカサギ釣りの客がいっぱい
赤城神社へ通じる啄木鳥橋の赤が映えて印象的
大沼沿いの車道は除雪された雪が1m以上
車道を10分程歩いた頃
行く手は冬季通行止めになり、そこが黒檜山への登山口
のっけから結構な雪の量で
最初からアイゼンを装着して歩き始める
結構な急勾配であっという間に息が上がる
歩き始めて20分くらい経っただろうか
急登に差し掛かったところで、
ショルダーハーネスに取り付けたポーチからカメラが脱落!(゚Д゚;)
「ああああああああああ~!!!」
あっというまにカメラはツルツルと凍った雪面を20m滑り落ちていった。。。
幸いにも木の幹に激突し、なんとか止まってくれたので
ゼェハァ言いながら登ってきた急登をやむなく戻ることに・・・_| ̄|○
もし、木の幹に激突しなかったらカメラは谷底行きだったので
拾えたのはラッキーだったが、この体力ロスはかなり厳しい(TдT)
カメラを拾い、気を取り直し再び歩き始める
尾根に出ると眼下には先ほどの大沼
ワカサギ釣りのテントが点々と・・・
相変わらず急勾配な尾根をずんずん進む
クラストした雪面はアイゼンがガシガシ利くのでわりと登りやすい
ピーカンのお天道様がガンガン照りつけ汗もダクダク
目の前には黒檜山と駒ケ岳の分岐 もうちょっとで稜線だ
この青空(*´∀`)♪
分岐から2,3分で黒檜山頂
360度の眺望も素晴らしい
前方には左から日光白根山、皇海山、男体山
真っ白な浅間山 その右にはうっすら北アルプス方面
手前には地蔵岳と小沼
霞のかかった南アルプスの白根三山も
流石に気温が上がってきたので眺めはスッキリとまでは行かないのが残念。。。
今年は雪が多いので御黒檜大神の鳥居もすっぽり雪の中
駒ケ岳への分岐の少し先に
関東平野を望める誰もいない静かなスポット
ここいらで宴にしませう
ジリジリと焼けそうなくらいのお天道様に照らされつつプシュっと
かんぱーい♪
ぐびぐびっ ぷっはー (*´д`*) こりゃたまらん
宴の肴は “鯛柚子鍋” (詳細は山メシ編にて)
ピーカンの空の下、1時間程宴を堪能したらぼちぼち次なるお山
駒ケ岳へ出発
ところが踏み後があちらこちらに・・・(;´Д`)
はっきりしたトレースが分りにくい
駒ケ岳へ向かうにはいったん高度を下げるのだが
5分も下ると、どうやら様子がおかしい・・・
トレースではなく、まばらな踏み後とシリセードの後・・・
しかもかなりの急斜面で谷へ落ち込んでいる
ルートを外れたと悟った瞬間、ズサーーーーーーーーーーっ!
斜面を5mほど滑落。 Σ(゚д゚lll)
行く手に立ちはだかる木の幹めがけ足を踏ん張り
なんとか停止。
これってアレじゃないか?
朝、脱落したカメラと同じ状態じゃないのか??
アレは何かの予知だったのか???
ちょっとばかし肝を冷やしたぞ。。。Σ(・ε・;)
とりあえず体勢を取り直し、冷静にルートを探す
しばし回りを見渡していると
15m上方の尾根を歩く3人のパーティーが行くのが見えた
尾根を目指し、慎重に山側を向きキックステップで
確実にトラバース
気温上昇で雪が腐ってアイゼンが利かないので登りにくい。。。
なんとか正規ルートに戻った頃には
膝がプルプルする程、体力消耗・・・_| ̄|○
尾根から駒ケ岳へのルートをしっかり確認
雪庇に近寄らない様に踏み後をたどる
駒ケ岳の山頂まで、あと少し・・・
だいぶ雪が溶けてきた前方の雪庇は
パンケーキにかかったトロトロのホイップクリームみたいだなぁ。。。
こんな感じ?
ってな事を思いつつ、サクサク歩いていたらあっさり駒ケ岳に到着
ここまで人っ子一人出会わない
静かな山歩きで快適
しかし人がいない分、再びルートを外さないように踏み後を慎重に追う
こっちの雪庇はだるんだるん
ベランダに干したせんべい布団みたいだw
大沼へと下る鉄階段が見えてきたら、展望のよい稜線とはおさらば
鉄階段は雪で埋もれて歩きにくいので、脇をグリセード気味に下る
予定より45分も早く下山してしまった
雪原と木立と空の青が清々しい
バスが来るまで時間が余ってしまったので、大沼の上を歩いてみる事に
凍った湖の上を歩くなんて初めての体験
氷が割れて落ちたりしないよね!?(;´∀`)
ワカサギ釣りを見るのも初めて
かたつむり型の可愛いテントに篭って釣るらしい
つり道具は周辺のお店で一式レンタルしてくれるので
手ぶらで来れるんですな ( ゚д゚)ホホウ
そうこうしている内にバスの発車時刻
定刻通りに到着したバスに乗り込み、次なる目的地を目指していたのだが・・・
なんとバスがスタックし、除雪された雪壁にドーン!( ;´・ω・`)
一杯清水の下あたり
凍った路面のスタックポイントで対向車のミニクーパーが立ち往生
それを避けようとしたバスが貰い事故 (TдT)
運転手さんは必死にあらゆる手段で脱出を試みるが、なかなかうまく行かず
乗客全員で路面の氷を割ったり、とりあえず見守ったり・・・
40分かけてなんとか脱出
えらいハプニングに遭遇してしまった。。。
予定より遅れて第二の目的地『富士見温泉 みはらしの湯』へ到着
予定していた電車に乗れそうもないので
ゆっくり温泉で温まった後はコイツでくつろぎタイム
温泉を後にする頃にはすっかり夕暮れ
結局、行きも帰りも新幹線に乗る羽目になってしまった。。。
初上州のお山は、ルートロストあり、貰い事故ありの珍道中
交通費1万掛けて来るなら八ヶ岳あたりで良かったような気がするのは
気のせいか?(;´∀`)
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